株式会社インターゾーンが、一般社団法人at Will Workが主催する「Work Story Award 2018」の審査員特別賞「Transformation賞」を受賞しました! 受賞にあたっての記事はこちら。
時短・週4日・ダブルワークなど、ユニークな働き方改革を進めるインターゾーンの取り組みが評価された背景には、どんなストーリーがあったのでしょうか。鏡山社長に受賞後の思いを聞きました!
《過去の社長インタビュー》
私たちが考える「最高のコミュニケーション」とは
会社になぜ”理念”は必要なのか?「理念手帳」へたどり着くまでに乗り越えてきたもの
社会に価値を提供できる会社であるために。私が企業理念に込めた思い
社員総会にて、全社向けに経営テーマを発表する鏡山社長
「正社員=フルタイム」の固定概念を壊したインターゾーンの変革
──まずは受賞おめでとうございます! 「Work Story Award」とはどんなアワードなのでしょうか。
今年度が2回目となるプログラムで、「これからの日本をつくる“働く”をみつける」をスローガンに掲げています。働き方改革が重要視されている昨今ですが、結局何をしていいかわからないという場合が多い。制度面での話だけではなく、本質となるストーリーにスポットを当てて、モデルケースとして広めていくための取り組みです。
私自身、世の中に働き方改革の流れが起こった当初は、経営者として戸惑いがありました。特にこの1年で起こった大きな「変化」の中でさまざまなことを考えて、最近それがやっと整理されてきたところです。今回の賞はとても良いタイミングでいただけました。
西日本オフィスの運用をスタートする際、新拠点に移る木村さんを送り出す鏡山社長
──今おっしゃった「変化」について教えてください。受賞されたのは「Transformation賞」、つまり変わっていくことが評価されたわけですね。具体的にはどのような変化があったのですか。
2000年にインターゾーンを創業した当初は、メンバーの全員がフルタイムの正社員でした。それがコールセンターを立ち上げることになり、自分とはまったく境遇の違う人たちが入ってきたのがストーリーの始まりです。
アルバイトとして働くスタッフたちはとても優秀で、会社としては正社員になって長く働いてほしい。でも人それぞれに事情があって、フルタイムでは働けない。であれば働く時間はアルバイトと同じでいいのではないかと思って、時短勤務の制度をスタートさせました。
変化のきっかけは、スタッフを尊敬するポジティブな思いから
──制度を変えていくことに対して戸惑いはありましたか。
いえ、むしろ自分の視野が広がった感覚でした。アルバイトスタッフの中にシングルマザーで家のローンを一人で背負って子育てをする女性がいて、でも彼女はものすごく前向きなんですよ。いつも楽しそうに仕事をしてくれている。私を含めた今までのメンバーが持っていないものを、彼女は持っていると感じました。純粋に「すごいな!」という尊敬の思いですね。
彼女との出会いをきっかけに、現在フルタイムで働いている社員にもそれぞれの事情があることが見えてくるようになりました。みんな自分なりの価値観や、社会に貢献したいという思いを持って働いている。そこでコールセンターだけでなく、他の部署でもフレキシブルな働き方を認めていく取り組みが始まったのです。まだトライアルの段階ですが、着実に変化しています。
社員総会の懇親会にて、出し物の司会をする鏡山社長
──社長ご自身が、変化に対してポジティブに臨まれているのですね。
経営者がすべきことは、変わっていく時代の流れに対して不平不満を言うのではなく、しっかりと向き合うことです。だからどんどん自分の頭の中をアップデートしていかないといけない。人手不足の世の中で、どうやって人材を集めて、その人たちを定着させるか。それは事業戦略の重要なポイントになってきます。
働き方とは会社のカルチャーです。それを変えるのは並大抵のことではありません。トップが率先して変化を起こして、さらに長い期間をかけてそれを根付かせるための地道な努力を続けていく。そのうち少しずつ自分の手から離れていって、独り立ちしていくようなイメージです。
2018年社員総会での集合写真
週1日勤務で正社員? 会社が「社員に求めるもの」とは
──週4日勤務の制度というのは、全国的に見てもかなり珍しい取り組みです。なぜインターゾーンでは実現できているのですか。
管理部のマネージャーから「ルーティーンの仕事ではなく、新しいものを作っていきたい」という申し出を受けて、週4日勤務の制度が始まりました。彼は週に1日だけ、別の会社で働いています。現在は役員の許可を得た数名の社員に対してこの制度を適用しています。
週4日制度はまだまだ導入段階であり、効果検証をしている状況です。今のところはプラスの要素が大きいですね。彼らは外で得た知見を社内に持って帰ってきてくれますし、減った勤務時間の中で成果を出すために、常に業務の効率化を意識するようになります。将来的には、申請すれば誰でもこの制度を利用できるようにして、週3日や週2日、極端に言えば週1日勤務の社員が出てきてもいいと考えています。
──そうなると、正社員とアルバイト、フリーランスの違いはどこに現れるのでしょうか。
だんだん垣根は低くなっていますが、インターゾーンの場合は会社の「理念」に沿った活動を行うことが多いので、そこにどれだけコミットできるかが指標になってきます。
たとえば、毎月全社員が集まって行う「理念研修」というものがあります。非正規のスタッフは含まれませんが、正社員であれば時短であっても週4日であっても、リモートワークをしている社員であっても必ず参加します。会社のビジョンを理解し、実践者として活躍してくれる人材であれば、働き方は多様であって構いません。
Work Story Awardの表彰式でトロフィーを受け取った人事部メンバー
「変化する働き方」は時代に合わせたキャリア形成のキーワード
──フレキシブルな働き方を推進することに対して、どのようなねらいがありますか。
「会社に所属すれば一生安泰で、年功序列や終身雇用が保障されている」というのはもはや昔の話です。これからの時代は、個人が自分の生きる道を決めてキャリアを積み上げていくことが求められます。会社はその環境を提供する場所に過ぎません。
私たちが取り組みを進めることで、同じように考える経営者が増えてくれるとうれしいですね。うちで週4日だけ働く社員がいたら、残りの1日勤務を受け入れてくれる会社が必要です。逆に私たちも受け入れる側になりたいと願っています。
──人手不足解消のカギになり得るアイデアですね。課題は何でしょうか。
この制度をそのままポンと実践してしまうと、現場では摩擦が起こります。1日減った分の仕事を誰がどうカバーしていくかといった、現実的な問題に直面するわけですから。
働き方改革の中で、上司がただ「残業は禁止!」と部下に言っても、残業の根本的な解決にはならないのと同様です。現状をしっかりとヒアリングして、どういった体制であれば実現可能なのか、業務の割り振り、どのくらいのスパンで変化を起こしていくべきかなど慎重に判断していかなければなりません。
Work Story Awardのトロフィー
──今回の受賞にあたっての、社長の思いをお聞かせください。
インターゾーンは群馬の会社ですが、この制度は全国的にも通じる話なのだと実感することができました。社会を変えていく気概を持って、これからも取り組みを進めていければと。働き方改革の本質は、一人ひとりが自分自身の選択を行える環境づくりだと私は理解しています。
All or Nothingで「うちの会社に人生のすべてをつぎ込むか、それとも辞めて他の場所に行くか」ではなく、他にやりたいことがあるならやってみたらいい。あなたにとってうちで働くのが価値のあることで、会社としてもあなたが働くことに価値があるならば、必ずしもフルタイムで働く必要はないのです。
私は個人的にマラソンが好きで、自分にとってこれは「オフ」でなく「オン」の活動です。仕事の飲み会を断ってでも真剣に走るんですよ(笑)。人生で大切なことはいくつあってもよくて、一方が煮詰まっているときは他方に精を出して、また戻ってくることができます。そうやって個人のキャリアを充実させていく後押しができれば本望ですし、会社としても確実に良い方向に向かうでしょう。
変化する働き方で、あなたなりのワークスタイルを見つけましょう!
一人ひとりに合った働き方を実現できるインターゾーンでは、数多くの社員が自分の目標に向かってチャレンジを続けています。現在、複数の職種にて共に働く仲間を募集中! 少しでも興味を持ってくださった方、まずは一度気軽にお話ししましょう!
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