「チーム力」は、インターゾーンのメンバーにとって最も大切なコアバリュー(基本的価値観)のひとつです。1人の力をチームの力に変えて、最高の成果を生み出す──言葉にするのは簡単ですが、現場ではどのように実践されているのでしょうか?
今回お話を聞くのは、マーケティング事業部 フィールドセールスの内田裕(うちだゆたか)さん。2015年に中途入社し、関東エリアのチームをまとめる敏腕営業マンの内田さんが「チーム力」を意識したきっかけとは? お話を聞きました!
「自分でやったほうが早い」と抱え込んだ仕事が膨大に
──まずは現在のお仕事内容について教えてください。
フィールドセールスとして、群馬や埼玉、東京、茨城など関東エリアの営業担当を務めています。車検や自動車の整備・販売をする会社さまに向けて、商材のご説明をしたり、アフターフォローをしたりするのが主な仕事です。
──営業チームはどのようなメンバー構成なのですか。
セールス部門には大きく分けて、「フィールドセールス」と「インサイドセールス」があります。2つの違いは、お客さまのところに直接行くかどうかです。
フィールドセールスは外回り担当です。お客さまのもとに出向いてお話を伺い、たとえば「この商品を使えばこんなことができますよ」といった大まかな方向性をお話しします。いざ受注が決まった後、実際の導入にいたるまでの細かい確認のやりとりは、インサイドセールスが社内で行います。また、インサイドはお客さまのご意向を受けて社内の制作チームの調整なども行う、いわば「ディレクター」のような役割です。
私たち関東エリアチームはもともと、フィールドセールスが私1人、インサイドセールスが2人の合計3人でチームを組んで業務を回していました。
──というと、内田さんは外回り専門で営業活動をされていた?
そこが今回のネックです。本来は私が取ってきたプロジェクトの進行をインサイドの2人に任せるという構造が理想的なのですが、ここ1〜2年、それがだんだんうまくいかなくなってきました。
理由は、インターゾーンの現在のメイン商材であるクラウドシステム「gNOTE」に新しいシステムがリリースされたことです。これまではコールセンターの電話結果を共有する役割のみでgNOTEを利用することがほとんどでしたが、2年ほど前に「車検の予約管理システム」が新たに追加されて、次第にそちらの受注も増えていきました。
新しい機能なので、何をどう使うのか、細かい設定はどうするのか、システムをいちから勉強し直す必要があります。ただでさえ個々の専門業務が多いセールスチームのメンバーですので、なかなか新しい知識を共有する時間がありません。ついつい「自分がやったほうが早いだろう」と思って、本来インサイドがするべきところまで私が全部1人でやってしまっていました。
理念研修で学んだ「チームワーク」の大切さ
──内田さんが1人で仕事を抱えることで、どのような問題が発生しましたか。
フィールドとインサイドの仕事を両方するので、当然時間がかかります。その分外回りの機会が減ってお客さまのところに行けなかったり、細かい対応まで手が回らなかったりといったことが少しずつ積み重なってきました。
いずれ人に教えて業務を分担しなければと思ってはいたものの、インサイドのメンバーも他の業務があって常に忙しい中で、「これを任せるね」とは頼みにくい。私自身も目の前の仕事に追われていて、どうにもならない状況が続きました。
──変化のきっかけは何だったのでしょうか。
今年2019年の2月、中途入社の新人が2人、チームに入ってきたことです。これまで3人だったチームが5人になり、いよいよ「個人プレー」のままではいけないという思いが強まりました。
チームとして業務を円滑に回すにはどうすればいいのか考えていたところ、社内で毎月開催している「理念研修」という勉強会で聞いた話にハッとしました。
──それはどんなお話でしたか。
理念研修では毎月、企業理念の中から1つを選んでテーマに設定し、いろいろな部署のメンバーが集まって個々の意見を交わします。その時のテーマは「チーム力で最高の成果をあげていきます」でした。そこで1人のメンバーが「BPO事業部のメールチームが、チームワーク良く業務を分担して仕事している」という話題を出したのです。
メールチームとは、車検のウェブサイトに問い合わせメールを出したお客さまの一次対応をする部隊です。彼らは問い合わせが一度に入ってきた時に、「私はここをやります」「こちらは私が引き取ります」などと全員で仕事を振り分けていて、とても雰囲気良く仕事を進めているとのことでした。
もちろん、メールチームの仕事は私たちセールスチームの仕事とは特性がまったく違います。それでも彼らの仕事スタイルをヒントとして、何らかの形で近づけられたらと思いました。
「タスク管理ツール」の導入でチームに変化を起こす!
──変化を決意して、具体的にはどのようなことをされたのですか。
それまでの私たちのチームは、それぞれが別々の仕事をこなしている状況でした。そうではなく、全員が共通の目的を持って、サポートし合いながらプロジェクトを進めていく。そのために「タスク管理」のツールを導入しようと考えました。
使ったのは「Trello」という無料のタスク管理ツールです。タスクの1つひとつを「カード」として登録して、「ボード」と呼ばれる共通の場所にふせんのように貼って管理します。カードごとに進捗がわかり、今どんな仕事があってどこまで動いているのかがひと目でわかるという仕組みです。5人で共通のタスク一覧を共有することで、明確な1つのゴールが見えて、適切な業務分担が可能になります。
理念研修に参加してからTrello導入まで、2週間かかりませんでした。チーム内でどう動くかは基本的に私たち現場スタッフに任されているので、上長の決済なども必要なく、とにかく試してみようという思いで突き進めました。
──仕事スタイルを変えることに対して、チーム内で問題は起こりませんでしたか。
「タスクの登録」というこれまでなかった作業が増えるため、既存メンバーからの反発はありました。チーム内ミーティングで「なぜ必要なのか」「変えたことでどうなるのか」をきちんと伝えて説得し、「とりあえず1週間使ってみて、もう一度ミーティングを開いて相談しよう」と言って導入をスタートしました。
ただ、そこでアクシデントが起こりました。1週間後に予定していたミーティングに、私が別件でどうしても参加できなくなってしまったのです。反発が大きい中で始めたので、正直それなりの覚悟をしていました。
チーム力を育てるのは「思いやり」の心
──ハラハラしますね。1週間後、どうなったのでしょうか……。
結果は予想外でした。私以外の4人でミーティングを行って出た結論は「このままTrelloでタスク管理を続けて、内田(私)の仕事をどんどん引き受け、負担を減らしていこう」だったのです。
私がチームのことを心配しているかたわらで、チームメンバーたちは私の業務量が多すぎるのを心配してくれていました。とても意外で、うれしかったです。これをきっかけに、周りに「お願いします」と頼める機会が増えて、1人で業務を抱え込むことがなくなりました。
──その後、チームの雰囲気はどのように変わりましたか。
人事異動があって、現在は新人を含めた3人のチームで動いています。毎朝のミーティングでメンバー全員が集まって今日のタスクを共有し、「忙しそうなのでここは引き受けましょうか?」などと相談し合っています。
もうひとつの変化として、今までは社内での業務が中心だったインサイドのメンバーが、フィールドのように外に出て客先に行くことが多くなりました。外回りを含めて、全員で業務を分担しています。私はフィールド担当として、誰がどこに行くべきかといったリーダー的な役割を担っています。
──すばらしいですね! 今後はどんなチームを目指されているのですか。
3人が外に出るようになったことで、見込み客がぐんと増えて、目に見える成果が出ています。むしろ増えすぎてしまって対応に追われているところもあるので、今はそのバランスを探っています。
チームメンバー1人ひとりの状況を把握して、全員が最高のパフォーマンスを出し続けられるように、ちょうどいいところでブレーキを踏む。それが可能になるように調整できるリーダーでありたいです。
「最高のチーム」で一緒に高いゴールを目指しましょう!
個人の力とチームの力を大切にするインターゾーンでは、それぞれのメンバーが組織の中で自分なりの働き方を見つけて活躍しています。現在、複数の職種にて共に働く仲間を募集中! 少しでも興味を持ってくださった方、まずは一度気軽にお話ししましょう!
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