2022年11月にUターン入社をした狩野 幹太さん。
丸の内・六本木でバリバリ働き、当時は社畜のようだったと話す狩野さん。
なぜ群馬県に戻ることを決意したのか、当時の感情も含め赤裸々に語ってくれました。
──自己紹介をお願いします。
出身は群馬県渋川市で、大学から大学院まで京都(院の間、米国内務省機関で1年研究)で河川の研究をしながら、はんなりと過ごしました。
その後、海外でプロジェクトファイナンス(PF)をしたい!と、1社目は金融の投資銀行部門に在籍し丸の内で深夜から時には明け方まで鬼のように働き、大先輩達に揉まれながら通常の大型資金調達から、PF、M&Aなど、様々なコーポレートファイナンスのイロハを学びました。
一方、コロナの影響で海外行きの切符は遠のき、加えて、金融業界への先行き不安と自ら事業をしたいとの想いで、2社目は六本木のベンチャーにジャンプイン。これまでのキャリアと適性を踏まえウェブマーケティングのポジションで事業の投資と回収について密度濃く学ばせて頂きました。
そして現在、インターゾーンでDX事業部の一員として、社内外のDX案件に従事し、今期から社内で現場からDXの担い手を増やして行こう!ということで、”CD(Citizen Developer)育成プロジェクト”のリーダーとして仕組み作りと運営を務めています。
──群馬県へのUターンへのきっかけを教えてください。
2社目で働き盛りの最中、親の容体悪化が大きなきっかけになりました。
親も歳なので、非常に悩みました。これまで親のお金を使って好き勝手させて貰い、伸び伸びと成長してきたわけですが、何も恩返しをしないままにいつか・・・と後悔するなと。
親が急死し、結局数年会えなかったと後悔している知り合いがいたこと。そして、アメリカの研究生活で大変お世話になっていた所長の母親がいつのまにか認知症になってて、私のことを完全に忘れてしまっていたこと・・・など、他人事には思えない出来事もあり、自分の中の天秤が傾いていきました。
生きている限り、望めばまた東京だって海外だって働くことが出来るし、なんならそのうちメタバースでどこでも働けるだろう。そもそも、群馬で良い会社に巡り会えたのならば、それはなんと素敵なことじゃないか、とUターン転職を決意。
──どのように転職活動を進めましたか?
基本線は転職エージェントで、大手2社、群馬専門1社、IT専門1社。
あとは、地方の自治体が東京に出張で来ていたイベントに参加したり、投資家の知り合いから面白そうな会社を教えてもらったりしてました。
結局決まり手は、群馬専門のエージェントさんでした。人間関係を含めた情報量が圧倒的で、フォローも抜群でした。大手のエージェントさんにおいても素敵な担当者さんに出会い、内定を何社も頂いていたのですが、安心感が違いました。入社してからなんか違うな、が無さそう・・・という感覚です(語彙力が無くてすいません)。
──Uターン転職をする前後の群馬県の印象を教えてください。(期待していた面)
1. 就業時間通りに帰れて自分の時間が出来そう
【転職前】
都内から富山に転職した友人からは、「18時にはまだいるの?」と上司から聞かれるくらいワークライフバランス最高!!と言ってたので、かなり期待してました。
新卒から今まで働き盛りだった一方で自分の時間が取れずに、ブクブクと太りつつありました。ジムに行ったり、スポーツをしたり、色んなアクティビティに参加したいと思ってました。
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【転職後】
残業時間が大幅に減りました。本当に。定時に帰れるなんて都市伝説だと思っていたのですが、18時過ぎにはほとんどの方が退社します。
家族がいる方が多く、弊社は少子化が進んでいるとは思えないほどベビーちゃんが多いので、社員の家庭の安定を考えたライフワークバランスになっています。
逆にもっと働きたい!という人もいると思います。僕自身も最初の半年くらいは定時にスパっと切り上げていましたが、真剣に仕事に向き合っていると正直やりたいことだらけになりました。前職まではあれもしなきゃ、これもしなきゃと、社畜のように働いていたのですが、不思議なもので仕事をするなと言われると、あーしたい、こーしたい!が出てくるのです。
今では適度に残業もさせてもらいつつ、就業時間外には学習しながら、運転中もお風呂の時間も常に新しい仕組みを頭の中で設計し続けています。
2. 大自然に囲まれた生活
【転職前】
もともと山・川が好きで、田んぼの畦道などの田舎の風景がたまらないタイプの人間です。幼少期のように夏の入道雲を見ながら風鈴の音を聴きながらスイカを食べたり、夕暮れのヒグラシの声を聴きながら黄昏たい、と思ってました。
都内では、毎日コンクリートに囲まれ、満員電車で圧死寸前。酔っ払いの汚物を見ながら帰る生活を繰り返していたので(たまにならいいけど)、一層その思いは強かったです。
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【転職後】
結局、自然は良かった!!
※「庭にいたクワガタ」と「夏の景色」
──UIターンする前後の群馬県の印象を教えてください。(不安だった面)
1. イキイキと働けるような面白い会社は無さそう・・・
【転職前】
逆に、新進気鋭のベンチャーのようにイキイキと働ける会社はないだろう、という懸念もありました。
どうせ中間管理職のおじさん達に囲まれて刺激の少ない日々を送るのだろうな、という偏見を持ってました。
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【転職後】
当初の懸念とは裏腹に、充実したワークライフを過ごしています。社内のメンバーが非常にユニークで、情報網と趣味の幅が広いので、話をしていて飽きないです。
・カッパの狩猟資格を持っている人(カッパビジネスの被害者)
・廊下で急にダンスを始める人(もはや誰も突っ込まない)
・航空無線を聞くのが趣味の人(群馬に空港は無いのに…)
・筋肉にこだわりすぎて毎年マラソンに失敗する人(筋肉が可哀そう)
・V-tuber(寝不足で早死にしそう)
社内には色々な人がいて、みんな全力で何かに取り組んでいるので、とても刺激的な日々を過ごしています。
また、驚きだったのは家族ぐるみでの付き合いが多い点です。みんなで花見に行ったり、作物の交換会があったり、飲み会の時には酔っぱらった方を家まで送り届けたり、様々な縁があります。代表の鏡山さんを始め、群馬出身では無い方々もたくさんいらっしゃるので、安心できるアットホームな環境です。この感覚は、アメリカの片田舎に長期滞在していた時に似ていて、個人的に非常に好きです。
※「家族や友達、みんなでお花見」と「ダムの放流イベント」
2. 車社会なので、飲み会は激減しそう・・・
【転職前】
公共交通網の脆弱性についてはよくよく理解していたので、車はマストでそれに伴い飲みの機会が激減しそう・・・という不安がありました。
飲み会が好きというわけではないのですが、お酒自体は好きで、都内では良く日本酒の専門店やウイスキーバーに通っていたので、どうやってマネジメントしようか・・・と考えてました。
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【転職後】
残念ながらお酒を飲む機会は本当に減りました。車と酒の相性の悪さは間違いなく、これは不変です。とは言え、代行(車版のタクシー)もあるし、家が飲み屋と近ければ様々な選択肢もありますが、「早く終わったし、この後飲みに行く?」とはなりにくいです。
逆に考えると、雑な誘いが無いし、自分の時間を確実に守れるので人によっては嬉しいことかもしれません。健康的にも、変な体重の増え方をしなくなった気がします。
そして何より、車があることのメリットがたくさんあります。もともと興味があったゴルフも趣味で始めましたし、帰り途中に打ちっぱなしにいけるので、そこでストレス発散してます。あと、大きな買い物の時、めっちゃ楽です。キャンプ用品などを積んでおけば気軽にアウトドアにも出かけられます。
結局の所、本人の割り切り方次第かなと思ってます!!
──最後に、Uターン転職を考えている方にメッセージをお願いします。
人は最後にはみんな死にます。自由に生きましょう!
これからゴルフ!(ぼっち練)
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